ここ数日は冷え込んでいますね。
今日も ずいぶん寒いな と感じましたが、
街路樹の桜は確実に開花に向かっていました。
毎日同じように感じるけど、
少しの変化が大きな変革をもたらすのですね。
たまに当たり前の風景を改めて見ると、
大きな氣づきを得るかも?
今回は株式会社イー・エム・ズィーさんにご献本頂いた、
『未来のスケッチ』のレビューです。
今回も元気に行きましょう!
題名:未来スケッチ~経営で大切なことは旭山動物園にぜんぶある
著者:遠藤功 さん
出版社:あさ出版
定価:1,470円(税込)
ISBN:978-4-86063-382-0
【 レビュー 】
著者の遠藤さんは早稲田大学ビジネススクール教授であり、
旭山動物園と直接関係ありません。
厳しい経営環境の下で活力を失いかけている日本企業。
その新たな再生の道標を示す手本として、
廃園の危機から入園者数12倍になった、
旭山動物園の経営をテーマにした本です。
北海道の市立動物園である旭山動物公園は毎年3億円の赤字続き。
当時は「スター」動物もいない、
正職員20名の廃園寸前の市政の「お荷物」施設でした。
それが現場で働く飼育員たちの努力と想像力を活かし、
「王者」上野動物園に負けない年間来園者300万人を達成。
旭山動物公園はある時期、
ある機会に方針を変えて成功したのではなく、
遊園施設や展示場の「ハード」に頼ったわけでもありません。
問題は「ハード」ではなく「ソフト」。
旭山動物公園大成功の原動力は開園当初から変わらない理念、
「動物のすごさ、美しさ、尊さを伝えたい」です。
旭山動物公園は全職員の「ソフト」を具現化しただけです。
「ソフト」の表現方法を変えることで大成功したのです。
つまり毎年3億円の赤字が続いていた時期から今まで、
「ソフト」は大きく変わっていません。
これはすごいことですね!
理念具現化の手法として「串団子」や「スケッチ」、
「顧客の感動」があります。
著者の主張通り、
その経過や思いは企業再生の確かな手本になるでしょう。
経営者や責任ある立場の方が実践する大きな道標、
さらに確信になる内容が満載です。
企業=職員の総力=個人集団 といえます。
強い企業は「明るく」「正直」「前向き」。
また、思いを「描き」「伝える」チャレンジャーでもあります。
これはそのまま、
個人のコミュニケーションに活かせると思いませんか?
企業に効果あることは個人でも有効活用できます!
私たちはまわりに合わせて変化するのを評価基準にしてきました。
ところが「明るく」「正直」「前向き」で変化しない、
思いを「描き」「伝える」チャレンジャー。
今や世界はそのような人を求めているのではないでしょうか?
経営者や責任者に関わらず、
全ての方にご一読されることを強くお勧めします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。